文化も習慣もちがうアメリカで就職。アメリカの会社は、オフィスのレイアウトもオフィスのエチケットも日本とは違いました。
日米でいわゆるOLをした私が見た日米オフィス比べです。OLというよりサラリーウーマンという方がぴったりですけど。
先日、私の働くアメリカ企業でオフィスの改装がありました。
今までは個室が何個もあったオフィスエリア。個室の壁を取り壊し、すべて半個室のキュービクルになりました。キュービクルは、ついたてで個人のデスクが囲まれたオフィススペースのこと。
東京で働いていたころのオフィスを思い出しながら、アメリカ企業のオフィスの様子とキュービクル型オフィスのエチケットを紹介します。
今日のトピック
日本のオフィスは仕事効率が悪いと思う
典型的な日本のオフィスはオープンすぎる
私が働いていた東京のオフィスは、テレビドラマでよく見かける日本の典型的なタイプ。向かい合わせになった机が横に5個ぐらいならんで、お誕生日席に課長が座るアイランド型。
フロアー全体をみわたせて、もう仕事場でプライバシーもへったくれもない!
私が入社してすぐにフロアの一角に喫煙スペースができたからよかったものの、目の前で一日中タバコを吸われたらと思うとぞっとします。
マーケティング部の横は営業部。おかげで、日中は電話がうるさくて、うるさくてまともに仕事に集中できない。デスクで考え事なんて無理!
後ろの営業さんの声が大きくて、自分が電話している相手から聞こえませんって苦情をいわれることも。ご近所さんどうしの仕事中の話や、ひとを大声で呼ぶ声もしょっちゅう。
ちょっとしたことで話しかけられて仕事が中断することも多かったですね。私もお隣さんにわからないことをすぐに聞いたり。(その節は大変お世話になりました)
日中のひとが多いときは、真剣に考え事をするタイプの仕事に向いていない。
日本で働いているときから、このタイプのオフィスはものすごく効率が悪いと思ってました。
長時間労働になりがちな日本の会社はムダな会議が多いとよく言われますが、このオフィスのレイアウトも仕事効率が低くなる一因だとわたしは思います。
アメリカの一般的なオフィスは半個室のキュービクル
アメリカのオフィスでよくあるのはキュービクルタイプ。一人ひとりの机の周りについたてがあるタイプのブース型。キュービクルといっても、その大きさはそれぞれ。
机とぴったりコの字型のキュービクルもあれば、私の会社のように約2m四方の小部屋のようなタイプまで。
今まで数社見た感じでは、大きさはいろいろでも半小部屋型のキュービクルが多かったです。
これだとかなりプライベートな仕事空間という感じ。
オフィス内で大声で話をする人はいませんし、やたらめったら通りがけにひとが話しかけることともなし。パソコンで調べ物をしたり解析することが多い仕事なので、仕事がしやすくてはかどる!
ちょっと早めに帰るときも、特に周りを気にすることも「お疲れさま。お先に失礼します」なんて挨拶もそこそこにみんなさっさと退社します。
日本の大部屋のアイランド型よりもよほど仕事に集中できるキュービクル型オフィス、私は好きです。
アメリカの私のオフィススペースを大公開!
今回は大改装をきっかけにキュービクルに移動したので、事前にレイアウトの希望をきかれました。「AとBという2つのタイプから好きな方を、キャビネットの棚の数は2,3,4段から好きなものを選んでね」と。
希望を聞かれたことにも驚いたのですが、さらに驚いたのが、移動した後にレイアウトをカスタマイズできること!
もうね日本人の私は、AかBから選んでくださいってメールが来たら、AかBかしか考えない。でもアメリカ人の同僚は、AのこことBのこれが欲しいからカスタマイズして!って普通に要求して、しかもそれがあたりまえに通る。
私も後から自分の好きなように棚の数を増やしたり、つくえ下のキャビネットを増やしました。今のレイアウトはこんな感じ。
このブースで2人が背中合わせで机を置くこともあるので、わりと広いです。
オフィスの机は可動式。そうです、そうですスタンディングにもなるタイプです。これはとても嬉しい!ものすごく真剣に仕事をするときは、私もスタンディングにしてます。
私の会社では仕事をするひとを環境に合わせるのではなく、環境を個人個人にあわせるという「人間工学」(Wikiはこちら)がとても重要視されています。ありがたいす。ちなみにアメリカでもエルゴノミクス(Ergonomics)といいます。
キュービクル型オフィスのオフィスエチケット
今まで完全個室型のオフィスから、キュービクル型のオフィスに大改造をしたうちの会社。先日メールで「キュービクル型のオフィスのエチケット」というのが届いたので紹介しますね。
オフィス内の会話
- 基本は図書館でのひそひそ話のようにブース内は小声で話す
- キューブのついたて越しにお隣さんと話さない
- クライアントをキューブに連れてきて商談しない。クライアントとは会議室を使うこと
- キューブ内での無駄話は周りの人の邪魔になるから他の場所に移動すること
プライバシー
- プライベートなことはキューブ内で会話しない
- 訪問したキューブ内で電話をしていたら、キューブの外で電話が終わるのを待たない。出直すこと。
- 他の人のコンピュータースクリーンを覗かない
- キューブ越しに聞こえた会話を他人に話さない
- 誰かのキューブの外で会話しない。仕事のじゃま。
- キューブ内での電話は他人に聞かれる可能性がある
- 仕事中に他人が急に邪魔してきたら、丁寧に今は忙しいから後でと伝える
電話
- 1コールで電話をとるようにする。電話のベル音は小さく
- スピーカーはできるだけ使わない
- 電話中の会話の大きさに気をつける
- キューブ内に携帯を置くときは、リング音のボリュームは小さくするかバイブにする
- 個人的な電話は、周りの人に聞こえる可能性がある
一般的な音のこと
- 同僚とはEメールで連絡する。なるべく静かに!
- ラディオなどのオーディオはイヤホンを使う(仕事中に音楽はOKです)
- PCの音量は小さく
- 食べるときは静かに。ガムをふくらましてパチン、鼻歌、ペンを叩いたりはやめる
匂い
- 匂いは隣近所に伝わるので、匂いのきついものは使わない
- 食べ物の匂いは、ご近所さんの気が散るので、温かい食べ物やスナックは食べない
- アレルギーがある人や神経質なひともいるので、食べ物の匂いに気をつける
その他
- 基本的にはキレイにしておくこと
ようするに、オフィスでの会話は他人の仕事の邪魔だから、できるだけ音を立てないように!というのが基本です。あと他人のプライバシーを尊重するようにと。
私の会社では、お昼休みにブース内の食事は、きつい匂いのするものでなければOKです。
ただし、アメリカ人には馴染みがない和風の匂いは目立つので要注意。海苔の匂いとかね、意外と強いとアメリカにきて気が付きました。
うちのオフィスのキュービクルでは、家族の写真や子供の写真を2,3枚飾るのは普通です。こどもの作品「I Love Mom」とかもよく飾ってあります。PCのスクリーンセーバーの画面も家族写真だったり。キューブ内にすきなタレントのポスターを貼っている人もいるぐらい。観葉植物をおく人も。
キューブ内は半プライベート空間なので、基本は好きにしてOK。他の人の邪魔にならなければ自由です。このあたりは、それぞれの会社の文化によるのかなと思います。
アメリカのキュービクル式オフィスのエチケットまとめ
アメリカ企業のオフィスは典型的な日本のオフィスとはそもそもレイアウトが違います。アメリカ企業で多いのはキュービクル式の半個室タイプが多いです。
オフィス内のエチケットの基本は、話し声や物音は周りの仕事のじゃまだからできるだけ静かに仕事をするです。このマナーが徹底してるだけで、とても仕事がしやすくなります。
あとは他人のプライバシーは守る、匂いに気をつけるぐらいです。個人を尊重するアメリカ文化らしい。
残業がないだけでなく、働きやすいオフィススペースというのも、アメリカの会社の方が働きやすいと思う理由です。
ここで紹介したのは、私が働いていた日本の会社と今働いているアメリカの会社の様子です。アメリカといっても会社の文化や職種によってオフィスの様子は違うと思います。
うちの会社はぜんぜん違うよ!というがあればコメントもらえるとうれしいです。
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アメリカで就職していますが、ネイティブなみに喋れるわけではありません。このくらいあればサバイブできるかなという感じの英語力です。
アメリカ就職を考える時にはお給料の相場と生活費の相場も気になりますよね。
では、今日はここまで。
Have a good day!
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